台風の日

　立ち読みしていた本を落とすしケーキの箱も落とすし焼き物のコップを割ってしまうし薬を飲んだら頭が痛くなるし今日はもうだめだ。台風のせい？あんなに熱中していたパズルゲームも飽きちゃうし部屋が散らかっていても掃除する気になれないしまだコップの破片が残ったままだ。そろそろ手をつけないといけない作業があるんだけど、調子が整うまでのんびり待つしかないな。

　今日は桃のケーキ（落としたケーキとは別のもの）を食べて「桃ってあまり味しないな」と思うなどした。食感はとてもよかった。日本の果物は甘さが過剰だからあのくらいがいいのかもしれないな。さっぱりしていて食べやすかった。落としたケーキは甘すぎて苦手だった。バタークリームだから仕方ないか。

　なんとなく高校卒業時の寄せ書きを見たらなんだかびっくりしてしまった。成長したとか、大人になったねとか、いつも笑わせてくれてありがとうとか、本当に心当たりが無い。ただ精一杯過ごしていていただけでここまで書いてもらえるのは有難いと思う。手紙も一緒に出てきたけど、ここまで好意をもらうのは変だなと思った。だって何もしていないし。まぁ書面だから多少盛って書いているとは思うが。

　人の個性はその人が意識せず普通にやっていることの中にあるという。好意を示してくれる人たちには私の「普通」がうまくハマったのだろう。そういう人たちを大事にしないといけないなと思った。ほぼ全員と縁が切れてしまっているのが寂しくなった。（当時の私がそこまで親しみを感じていなかったためである。）

　そして、周りの人たちにもっと好意を伝えていこうと思った。